獅子舞は踊りません。

獅子が舞うから獅子舞

「獅子舞」読んで字のごとく。獅子が舞うから獅子舞です。獅子舞とは舞(踊り)の種類のひとつです。日本の郷土芸能、伝統舞踊にはほかにも「虎舞」「鶏舞」「龍舞」「猿舞」など動物や架空の生き物を題材にした芸能が数多く存在します。

キャラクター名となっている獅子舞

我々が出演依頼をお受けして公演先に伺うと、楽屋に「獅子舞(様・ご一行など)」と書かれていることはよくあります。むしろ、それが普通になっています。演者さんを「ヒップホップ」とか「ブレイクダンス」と呼ぶのと同じようなものですが、細かいことは気にしていられません。なんでもいいや、という感じです。

本来のキャラクターは獅子

くどいようですが、獅子が舞うから獅子舞です。キャラクター名は「獅子」です。丁寧に言うなら「お獅子」「お獅子さん」など。

「獅子舞の踊りをお願いします」??

「獅子舞の踊り」といった表現をされることがときどきあります。「頭痛が痛い」と言うのと同じことです。獅子舞は舞いません。踊りません。ご注意ください。

獅子の中に入っている人にはどう声をかけたらいいか

当方では「なんと呼んだらいいですか?」と聞かれたときは「お獅子さん」と「さん付け」で呼んでいただくようにしています。人間関係にも言えますが、呼び捨てされるよりは敬称付けしていただいた方がよろしいかと思う次第です。

獅子舞は「頭をかぶる」のではなく「獅子に入る」という捉え方をします。つまり、中に入る時点で獅子になります。たまに「○○さん」と中にいる人に呼び掛けることがありますが、マナーとしては呼ばないほうが賢明です。誘導するときなども「○○さん」より「お獅子さん、こちらですよ」と声をかけていただけると、獅子(の中の人)としてはありがたいものです。

これもまた、結論としては「なんでもいい」という話ではございますが。いずれにしても、ぞんざいに扱われているか否かが演者のモチベーションに関わる、というだけの話でございます。

ま、こんな感じです。

Posted by でん舎