東京新聞に掲載されました
以下、本文転載。
<新型コロナ>伝統芸能「自祝」の舞 富士見で今月20日にフェス 反骨心をタイトルに込め
2020年9月10日 付
新型コロナウイルスの影響で音楽や演劇などの舞台芸術活動が自粛を余儀なくされている中、伝統芸能を披露する音楽イベント「自祝フェス2020」が二十日、富士見市の市民文化会館キラリふじみマルチホールで開かれる。
会場が密にならないよう、席数はホール定員の三割に当たる八十席に制限。主催する獅子舞演者の改田(かいでん)雅典さん(48)=川越市=は「対策をしっかりと取り、安心して来てもらえる空間にしたい」と話している。(飯田樹与)
フェスには改田さんのほか、国内外で活動する和太鼓や津軽三味線、しの笛などの奏者ら計十人が出演。民謡やお祭りで演奏される曲など約十五演目を披露する。
舞台芸術は四月の緊急事態宣言前から活動を制限されてきた。学校や結婚式、イベントなどで獅子舞を披露してきた改田さんも、仕事は二月後半以降、七月後半に一件入るまでゼロに。今後も年内に二、三件あるだけで、他は全てキャンセルになった。
この間、オンラインで弟子を指導したり、動画投稿サイト「ユーチューブ」に演奏動画をアップするなど、ほそぼそと活動を続ける仲間もいたが、多くは自粛する以前に仕事がなく、休まざるを得ない状況だったという。
コロナ禍で活動がままならなくなったことに、「仕方ないとあきらめている部分もあるが、不要不急扱いされて憤っている仲間も多い。私自身も文化は人の心を潤すと信じてやってきた」と改田さん。
アーティスト仲間に声をかけ、席数の制限や検温など対策を講じて開催にこぎつけた。 フェス名の「自祝」には、「自粛」への反骨心も込めた。
改田さんは「自分たちで気持ちを盛り上げ、コロナを乗り越えた新しい時代を始めていくきっかけにしたい」と力を込める。
フェスは午後一時半開場、同二時開演。
事前予約制で全席指定四千五百円(タオルマフラー付き)。
申し込みは改田さんの「でん舎」ホームページ、または改田さん=電080(2213)4378=へ。