やることは決まっている。舞い上がったり気後れしたり、気分で振り回されてちゃいけない。

先日行ったある現場

テレビの撮影現場でした。うちは男5人でぞろぞろと。

ざわつく若い子たち

どうしたの?

「あそこに、見たことある人がいて」

そこにいるのはエキストラの方

「あれ○○さんじゃね?」と。マスクしてるし遠目には分かりにくい。太鼓業界では知られた方らしい。

知らんけど

自分は知らん。じゃ、そんな大した人じゃないと思う(たぶん)。

狭い世界の有名人

その周りに広がる世界では誰も知らないのが常。

ぼそっと

「どうしよう。やりにくい。」メンバーのひとりが言う。

何言ってるのさ

今はキミたちが出る側。あちらより立場が上。もし知人だとして。太鼓で知られた人だとして。先輩だとして。エキストラで来てる人に気後れしてどうするの。

一言で

だからなんだよ、という話。

もしほんとに知り合いなら

こんなとこで何やってるの?と言いたくなる。言わんけど。

後輩がステージ上で、自分はエキストラだとしたら

こんな悔しいことないはず。

自分なら

目も合わせたくないし、ここにいることを知られたくもない。

名前負けとかいらない

ほんと、関係ない。

やる前から

勝負ありでしょうが。

オチとしては

実際はそのエキストラの方、違ったらしいですけど。

実は経験者だったりする

何回かやったことあります、エキストラ。知り合いの事務所関係の人に声かけていただいて。

はじめは興味深かった

今でこそテレビのお仕事を頂戴するようになりましたが、当時はほぼ未経験。新鮮でした。

でもね

1回やれば分かる。2回でもういい、と思った。

いろんな人がいました

夢見てる人、期待している人、爪痕残そうとしている人。

そんなに甘くないよ

しょせん駒でしかないのです、残念ながら。

それでも条件がある

ちゃんとアー写撮って登録して。そのプロフ見てキャスティングされるのです。年齢、性別、特徴。いろんなものを見られてます。

さらにさらに

その現場に指定時間に来られて、自前で衣装用意できて。楽屋なんてないから基本放置で。

ちなみにその日は

エキストラさん朝6時集合だったそうな。

そこまでしてでも

やりたい人がわんさかいるのです。

すごいですねー

熾烈なのか、夢が見られるのか。よく分かりませんでしたが。

自分からやりたいとは

とてもじゃないけど思いませんでした。

というか

ここにいちゃいけない。こんなことしてちゃいけない。としか思えなかった。

感覚的なものですが

その他大勢でいちゃいけない、と。

仕事ない時代によく言えたものですが

独立して間もない頃で、エキストラでもなんでも仕事いただけるのはありがたいと思っていました。行くまでは。

でも違った

なにがなんでもテレビやCM、メディアの世界にしがみつきたかったわけではないし、ここでチャンスをつかみたいわけでもない。

そう思っているのがありありな人たちを見て

これは違う。そう思った次第です。

知らない世界を垣間見て

それはそれでおもしろかったですが。

一度体験すれば

もう十分。リピート不要。

めぐりめぐって

エキストラさんの前で演舞する人になっている。端役でも役として。

それだって

望んだわけでもないのですが。

やってくれと言われたから

やっただけ。

願いが叶ったわけではなく

願ってもいないことが勝手に向こうからやってくる。

探されていました

「やってくれる人、なかなか見つからなくて」「カイデンさんに出会えてよかったです」

ディレクターさんにそんなこと言っていただいた日にゃ、やっぱり嬉しいもんです。

この日の主役はこの子たち。虎舞でした。来年のお正月のどこかで、テレビでお目にかかれることを楽しみにしています。

日常

Posted by densya