仕事はいただくものであり、つくるもの
昔話を語ってみる
むかしむかし、ある国に「ばぶる」という時代がありまして。「アッシー」「メッシ―」なんていう死語がありました。
キープくん
本命ではないけど押さえておく人。そのまんま。
キープくんにされるの巻
「仮予約をお願いしたい」
はい、いいですけど。
「いつも頼んでいるところにも声かけているので、少し待ってほしい」
は?待つわけないでしょ。
悪気無いのはよく分かる
まったく悪びれることなくさらっと言ってくる。だからたちが悪い。
「悪い人じゃないんだけどね」
よく言いますよね。やってることは、なんというか、まぁ、その。あ〇か、という内容だったりするときに、なんとなく弁護するように人に対して言う言葉。
はっきり言いましょうよ
悪くなくてもろくでもない、と。
先の話に戻ると
「ほかが決まったらそっちにします」「ほんとはいつもの所がいいんです」はっきり言ってるわけで。なんでそんなのに付き合わなきゃいけないの。
決定優先
仕事の依頼は基本的に先着順で対応しています。ただし、年始に関しては同時進行の案件が多数できるため「決定優先」としています。仮押さえはせず、先に決まったほう優先という考え。
リピーター優先
毎年お声掛けいただいている方はまず優先して対応します。決まるのが〇月頃、〇日頃になりそう、とお聞きすればできるかぎり待ちます。ただ、ほかからの引き合いがあればそのこともお伝えした上で、先方の決断を促します。
空いた枠で新規対応
新規の問い合わせは概ね未知数。空いてる枠を先着順で埋めていく計算。
そんな中での「キープくん」指令
素直に聞くわけないでしょ。なにが悲しゅうて。
本命になりたいなら別
「あなたにほかに好きな人がいてもいいの。いつまでも待つから。」そんなメロドラマじゃあるまいし。
人は見た目が〇割とか言いますが
第一印象は絶対大事。初見の印象最悪な取引先との関係がリカバリーできる確率は1割以下。いや、1%以下か。経験上確信しています。
無駄なエネルギーは割かない
決まったらそれはそれでありがたく頂戴しますが、あえて追いません。
内心思うのは
うち選んでおけばいいのに。いい仕事しまっせ。
よくある話として
「いつもの所がダメで」「いつもとは違う所を探していて」うちに振ってくる話、実はけっこう多かったりします。そして「今までの所よりいい」とレギュラーになるパターン。
略奪婚か
たとえがよろしくないですが、まさにそれ。でも奪ってはいませんぜ。相手が転がり込んでくるだけ。
見合い結婚みたいなもの
いわゆる「商談」ですから。打算、計算いろんなものを働かせながら、双方が瞬時に落しどころを探るだけのこと。
キープしているのは
実はこっち。そういう駆け引きが実はとってもおもしろいのです。
ダメでも引きずらない
一生に一度の大恋愛なんかじゃなく、数ある出会いの一つ。うまくいったら儲けもの、ダメでも切り替えて次に向かうだけ。
仕事はいただくもの。それは間違いないですが
いただくまでの導線はつくっています。黙っていて仕事が転がり込んでくるわけじゃありません。
これを「ビジネス」というのだと思いますが
でも文化を生業にする人はそれを明言することを嫌がる傾向があります。なんででしょうね。

ほっといても仕事がわんさか集まる人なら、そんな苦労はしなくて済むかもしれませんが。積み重ねの上にある今です。